今年はルート3776で
今年も富士山に登ろうと思い、ルートを調べていたところ、「富士山登山ルート3776」というものを見つけました。
去年は吉田口の北口本宮冨士浅間神社から登ったので、今年はどうせなら駿河湾から富士山頂を目指してみることにしました。ルート3776は、駿河湾の海抜0mから富士山頂まで歩いて登るルートです。
計画を立ててみると、夕方16時ごろから歩き始めれば、翌朝ちょうど富士山五合目の開門時間くらいに到着できそうでした。ただ、去年の富士登山では深夜に歩いている途中でかなり眠くなった記憶があります。
それなら無理に夜通し歩かず、途中で一泊してしまったほうが楽そうです。調べてみると、ルートのちょうど中間あたりに「PICA表富士」があります。せっかくなので、ここでキャンプをしてから富士山を目指すことにしました。
吉原駅から海へ
まずは吉原駅で電車を降りて、スタート地点となる海へ向かいます。

ルート3776なので、やはり最初は海にタッチしてから出発したいところです。海岸まで行ってみたのですが、目の前はちょっとした崖のようになっていて、簡単には海まで降りられそうにありませんでした。
仕方がないので、海を眺めてからスタート地点に向かいます。

富士塚から吉原へ
そして、スタート地点のひとつである富士塚にお参りして、いよいよスタートです。(もう一つの、スタート地点は、川向いのふじのくに田子の浦みなと公園です。)

しばらく歩いていると、「左富士(ひだりふじ)」の看板がありました。左富士とは、東海道を江戸から京都方面へ進むとき、本来は右手に見えることが多い富士山が、道の曲がり方によって左手に見える場所のことだそうです。

さらに歩いていくと、吉原本町駅が見えてきました。このあたりが吉原の市街地の中心になるのでしょうか。ここを左に曲がったとおりに、昔、吉原宿が有ったようです。

もう少しあるくと、ショッピングモールが有りました。この辺りが、車利用者の中心地と思われます。

休憩も兼ねてコンビニに入ります。なぜか眠いのと、日を遮るものが無いので結構あついです。

かぐや姫ミュージアムと買い出し
そして、以前から来てみたかった「かぐや姫ミュージアム」に到着しました。こちらに伝わるかぐや姫は、月に帰るのではなく、富士山へ帰るのですね。一般的に知られている『竹取物語』とは少し違っていて、なかなか面白いです。見学を終えて、木陰で休憩してから、再びPICA表富士を目指します。

途中にある業務スーパーで食材を調達しました。PICA表富士へ向かう場合、この先には大きなスーパーがなさそうなので、ここで買っておくことにしました。

業務スーパーというと、大量に入ったものばかり売っているイメージがありましたが、一人分に使えそうなものもありました。なければ次のセブンイレブンで何か買おうと思っていたのですが、無事に夕食の食材を調達できました。

よもぎ湯でひと休み……のはずが
「野草風呂 よもぎ湯」に到着しました。
ここでお風呂に入って、のんびりしてから登ろうと思っていたのですが、温泉を利用できるのは16時からとのこと。残念ながら諦めることにしました。
どうもボイラーの調子があまり良くないようで、この時期は登山者向けに営業しているようでした。


せっかくここまで来たので少し休みたかったのですが、お風呂は諦めて、近くの木陰で休憩してから再び登ります。
NINOMARU
しばらく登って、NINOMARUに到着しました。
売店でもやっていたら何か買おうと思ったのですが、人はいないようです。

近くには雪解け水があったので、ペットボトルに入れました。

さらに進むと、石油発掘跡がありました。説明によると、「神のお告げ」をきっかけに本格的な石油採掘を始めたものの、結局、石油は出なかったそうです。なかなか面白い場所です。予言をしたのが、”二の丸(ニノマル)”という巫女らしいので、NINOMARUは、そこから取ったのかなぁと思いました。

NINOMARUのある自動販売機があったので、ジュースを買って休憩。簡易トイレでようもすませて、少し体を休めてから、また登ります。

淡々と続く登り道
ここからは、緩やかな上り坂が延々と続きます。景色が大きく変わるわけでもなく、ひたすら道路を淡々と歩いていきます。多少急な坂になってもいいので、どこかショートカットできる道があればよかったのですが、そんな都合のいい道もありません。ひたすらPICA表富士を目指して登っていきました。

PICA 表富士に到着
やっと、PICA表富士に到着しました。
かなり疲れていたので、フロントに入るために少し回り込まなければならないのが、このときは地味につらかったです。

今回は早めに予約していたことと、平日だったこともあり、料金は一泊1,500円でした。
PICAというと「高規格で、そのぶん料金も高め」というイメージがあったのですが、思っていたよりずっと安く泊まることができました。
受付を済ませたら、さっそくテントの設営です。

今回は、タイベックのシートをグランドシートとして持ってきました。

本当はテントの形に合わせてきちんと加工したかったのですが、準備する時間がなく、必要な大きさの長方形に切っただけです。それでも、グランドシートとしては十分使えました。
ただ、前日に雨が降ったのか、地面はかなり湿っていました。

そのせいか地面が少し緩く、持ってきた軽量の短いペグでは、テントに引っ張られると少しずつ動いてしまいます。
軽さを優先して短いペグを持ってきましたが、こういう地面では、もう少し長いペグのほうが安心だったかもしれません。
キャンプ場散策
設営も終わったので、少しキャンプ場の中を見て回ります。
まずは炊事場。きれいに整備されていて、気持ちよく使えそうです。

トイレもきれいでした。どうやら2年ほど前に新しくなったようです。

シャワールームもきれいで、備え付けのドライヤーがありました。個人持ちのものを使われるとブレーカが落ちてしまうための対策のようです。


灰捨て場も用意されていました。

売店をのぞいてみると、お酒も販売されています。普通のビールだけでなく、ちょっと贅沢なビールもありました。

今回はキャンプ料金がかなり安かったので、その分を少し還元するつもりで3本購入。こういうところで飲むビールは、やっぱり魅力的です。1本は晩餐の際にのみます。

売店には冷凍ソーセージなども並んでいて、こちらもかなり気になりました。ただ今回は軽量化のため、固形燃料を必要な分しか持ってきていません。余分な調理をする燃料がなかったので、残念ながら諦めました。

PICA表富士はバスでも来ることができるキャンプ場なので、今度は登山の途中ではなく、キャンプを目的に改めて来てみたいと思います。
売店の近くには、虫除けスプレーのお試しもありました。
そこまで虫が多い感じはしなかったのですが、せっかくなので試しに使ってみました。

晩餐
キャンプ場をひと通り見て回ったところで、そろそろ夕食の準備です。

ところが、ここでテーブルを忘れてきたことに気がつきました。仕方がないので、今回は近くの石をテーブル代わりにして調理します。まずはシュウマイ。
前から欲しかった丸型のメスティンを買って、今回持ってきました。蒸し料理用の台が付いているので、シュウマイを蒸すにはもってこいです。

少してんこ盛りになってしまいましたが、無事にいい感じで蒸し上がりました。
続いてハンバーグ。こちらは湯煎で温めます。これも思っていた以上にうまく調理できました。

豪華なキャンプ飯というわけではありませんが、ここまで歩いてきた後に食べる夕食としては十分です。
PICA表富士を出発
眠たい体を起こしつつ、まずは朝食です。

もともとは午前3時くらいに出発しようと思っていたのですが、やっぱり眠くてなかなか動けません。
結局、ダラダラと撤収作業をしていたら、出発は午前5時前くらいになってしまいました。
最後に許可証をポストへ返却して、PICA表富士をあとにします。短い滞在でしたが、なかなか居心地のいいキャンプ場でした。また来たいです。


キャンプ場を出て、朝の富士スカイラインを歩いていきます。あたりは朝もやに包まれていて、まだ静かな時間帯です。
そんな中、サイクリストが二人、こちらを追い越して走り去っていきました。朝もやの中を走っていく姿を見送りながら、旧料金ゲートに向かいます。

いざ登山
PICA表富士を出発して、道路を延々と歩いていくと、ようやく旧料金所ゲートに到着しました。登山口は、このゲートの少し手前にあります。

ここから先はいよいよ本格的な山道です。ピンク色のリボンを目印にしながら、ときどきGPSも確認して登っていきます。

途中、一度コースを外れてしまい、GPSを見ながら正規ルートへ戻る場面もありました。GPSがなかったら、そのまま迷っていたかもしれません。
しばらく登っていくと、ようやく森林限界を越えました。

目の前には宝永山が見えてきます。

五合目で物資補給
以前のルート3776では、このまま六合目方面へ進むルートだったようですが、現在は入山料の確認が必要なためか、一度五合目へ立ち寄る必要があります。
単純に五合目へ行くだけなら、PICA表富士からそのまま登って、旧料金所ゲートを経由しないほうが距離は短いと思います。
ただし、ルート3776では旧料金所ゲートがチェックポイントになっているため、今回はこのルートを通りました。

ちょうど補給食も底をついていたので、物資補給も兼ねて五合目へ向かいます。
五合目の売店まで道路を歩いていると、「こんなに道路って長かったっけ?」
と思うほど、なかなか到着しません。どうやら、自分で思っている以上に疲れているようです。売店で補給を済ませたら、五合目の登山口まで戻って、登山再開です。

六合目から山頂へ
五合目から六合目も思ったより遠く感じました。六合目の山小屋では、面白そうだったのでラムネを買ってみました。これまでの富士登山では、山小屋で水や飲み物を買うことはほとんどありませんでした。

ただ今回は、持ってきた水も少なくなっていたので、この先はほとんどの山小屋でソフトドリンクを買いながら登ることになりました。
だいぶ登ってきて、万年雪が見れました。

山頂が近づいてきたところで振り返ってみましたが、残念ながら駿河湾を見ることはできませんでした。
海抜0mの駿河湾から歩いてきただけに、最後に山頂から海を眺めてみたかったのですが、今回はお預けです。

そして、無事に富士宮口の山頂へ到着。午前9時58分に登り始めて、到着したのは午後2時40分でした。所要時間は4時間42分です。
なんとか5時間は切れましたが、できれば4時間くらいで登りたかったので、自分としては思ったより時間がかかりました。

ルート3776のゴール・剣ヶ峰へ
山頂は混んでいたので、正直なところ剣ヶ峰まで行くのは少し面倒に感じました。
それでも、ルート3776の正式なゴールは剣ヶ峰です。
ここまで歩いてきたのだからと、最後にもうひと頑張りして登ってきました。

海抜0mから始まったルート3776も、これで無事ゴールです。混んでいるから、剣ヶ峰に来るのはめんどくさかったのですが、ルート3776のゴールなので登ってきました。
須走口へ下山
剣ヶ峰を後にしたら、火口の北側を回って須走口方面へ向かいます。
時間が遅かったためか、山頂の売店は物販だけになっていて、店内で食事をすることはできませんでした。ただ、ビールはまだ買うことができました。

外界を見下ろしながら飲むビールは格別でした。その後、須走口へ向かって下山します。須走側は、これまで歩いてきた中で一番人が多く感じました。
遅い時間までバスがあるため、この時間帯に下山する人が集中するのかもしれません。
バス停の近くには結構早めに着いていたのですが、乗車が始まると人が一斉に動き出し、気がつけばかなり後ろのほうになっていました。それでも、なんとか座席を確保することができました。長い一日だっただけに、座れたのは助かりました。

PICA表富士を登山の拠点にするのもよさそう
今回泊まったPICA表富士は、富士登山の拠点として利用している人も多いようです。登山者向けには、相部屋で利用できるコテージもありました。
キャンプの場合は、テントや寝袋などの道具をすべて持っていく必要があります。相部屋のコテージを利用すれば、そのぶん荷物をかなり軽くできます。
純粋に富士登山を目的にするなら、こちらを利用するのもよさそうです。
徒歩キャン目線の情報
【近くのスーパー・コンビニ】
- 近くにコンビニなどありません。
- 売店で、カップ麺やアイス、冷凍ソーセージなど扱っています、
【アルコールの入手先】
- 売店に揃っています。
【入浴】
- シャワーがあり、無料です。